脂肪吸引の痛みとは?
- コラム新井先生監修
目次
脂肪吸引の痛みは、施術から1週間ほどのダウンタイムに発生するケースが多い傾向にあります。この間の痛みの程度や日数は個人差があります。さらに脂肪吸引の施術内容によっても異なります。そのため、自分が受ける脂肪吸引で起こりうる痛みについて事前に知っておくと安心です。
強い痛みが続く期間は平均3日程度
脂肪吸引で痛みは続く期間は、平均すると約3日前後。その痛みは軽くピリッとする程度や、運動した後に発生する筋肉の痛み(筋肉痛)が強くなったようなものというようなケースが多いです。
このような痛みは起こり得る可能性は高いですが、一般的には長くても1週間から2週間ほどで落ち着いてきます。
なお、まれに動くのが辛いほどの痛みを感じる人がいます。このような場合、状況をみて、鎮痛剤を処方します。
痛みを生み出す原因は体内に差し込むカニューラ
脂肪を吸い取る注射器のような形をしている器具の細い針部分をカニューラといいます。
カニューラは体内に差し込まれますが、その際に周囲の脂肪や神経、血管などを傷つけてしまいます。カニューラで傷つける=“失敗”ということではありません。脂肪吸引という施術をするにあたり、ある程度はどうしても発生してしまうものと理解しておきましょう。
カニューラは人の目で見ると、傷をつけるような凸凹は見当たりません。しかし顕微鏡などで人間の目で見えない範囲まで拡大してみると、そのカニューラの表面にわずかなくぼみなどが見られ、こうした小さな部分が組織にダメージを与えてしまいます。したがって、銀座マイアミ美容外科では後に詳しく説明しますが、セルフレンドリーカニューレという、表面に特殊コーティングされた摩擦の少ないカニューレを使用しています。
カニューラで体内が傷つくことで、
*内出血
*神経へのダメージ
といったことが起きる場合もあります。
周辺組織が傷ついたことによる内出血
周辺組織が傷ついたことで内出血が起きます。内出血は脂肪吸引した範囲の大きさによって異なります。特に脂肪を吸引する量が多くなれば、組織の中での出血量も多くなってしまいますので、痛みが発生する可能性は高くなります。また普段からむくみやすい人や、冷え性である人は体の血液のめぐりがあまり良くない傾向にあり、脂肪吸引した後に血液の巡りがより悪くなってしまい内出血が治りにくくなってしまいます。内出血は2週間くらいでほぼ無くなりますが、色白の人や皮膚の薄い人は3から4週間残る場合もあります。そのようなかたでも、最終的には消えます。
神経へのダメージ
脂肪のなかにはいくつかの細かい知覚神経という神経が通っています。これをカニューラで傷つけた、或いは脂肪が減ったことにより神経が引っ張られると、傷ついてしまうことがあります。
神経がダメージを受けたことで起きるのは、痛みだけではありません。吸引した部分周辺の感覚が鈍くなってしまうような“麻痺”の状態や、軽い痺れが発生している場合には神経に影響が出ている可能性が高いです。
筋肉の多い部分には神経も多く張り巡らされているため、ふくらはぎなどでは、神経がダメージを受けてしまう可能性が高くなります。神経へのダメージが大きい場合、1年ほど痺れや麻痺に悩まされることもあります。
ダメージが少ないセルフレンドリーカニューラもある
こうしたカニューラによる組織へのダメージを減らすためにつくられたのが、セルフフレンドリーカニューラです。表面に融合表面技術でジルコニウムがカニューラの内側と外側に使われています。
これにより今までのカニューラよりもスムーズに脂肪内に差し込めるようになり、周囲に与えるダメージが従来のものと比較すると少なく済みます。
術後2、3日は患部を清潔に
脂肪吸引の手術をした後の痛みは、傷が発生した部分に雑菌などが感染して痛みが発生することもあります。手術翌日からはシャワー浴が可能です。傷口も石鹸やボディーソープの泡で優しく洗い、ぬるま湯で2分くらい流し、清潔な状態を保つようにしましょう。
皮膚に硬さが出ることもあります。
脂肪吸引手術をした後は、皮膚が引き締まりますので硬くなります。
硬さが辛い場合は、ある程度の痛みがある時期を越えてきたのであればマッサージなどをすると良いでしょう。
ちなみに、ツッパリ感があっても運動やストレッチなどはどんどんして問題ありません。かえって動かすことでツッパリもほぐれてきます。
ある程度の痛みは必ず発生
脂肪吸引は体の中の組織を一部吸い取る施術なので、どうしても痛みはある程度発生してしまいます。しかしその施術方法により、痛みの程度を抑えることは可能です。
このコラムを監修したドクター
経歴
-
- 2013年
- 昭和大学医学部卒業
-
- 2013年
- 藤枝市立総合病院 初期研修医
-
- 2015年
- 昭和大学病院 形成外科入局
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