麻酔

静脈麻酔から覚めた後の安静期間は、患者さんの状態や施術内容によって異なりますが、通常リカバリールームで1～2時間程度は安静にしていただきます。麻酔の影響が完全に抜けるまでには個人差があり、その間は反射神経や判断力が鈍ることがあるため、安静が必要です。ふらつくことがあるので、手術後最初に起き上がったり歩き出す時はナースコールをお願いします。

飲食に関しては、麻酔の前後で注意すべき点がいくつかあります。静脈麻酔や全身麻酔前は、通常５時間程度の絶食が求められます。これは、麻酔中に嘔吐して胃の内容物が気道に入るリスク（誤嚥）を防ぐためです。麻酔の種類に応じて、当院では手術前の注意事項をお渡ししますので、手術前日からその通りにしておいていただければ大丈夫です。
麻酔後は、麻酔の影響で一時的に嚥下機能が低下している可能性があるため、少量の水や透明な液体から徐々に摂取を始めることが勧められます。体調が安定して問題がなければ、通常の食事に戻すことができますが、胃に負担をかけないように、初日は消化の良いものを選ぶのが良いでしょう。

また、麻酔後はアルコールの摂取を避け、運転や複雑な作業をしないようにしてください。麻酔薬の影響が予想以上に長引く場合もあるため、少なくともその日はリラックスして過ごすことを心がけ、何か異常があればすぐに連絡してください。