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全身麻酔と静脈麻酔は麻酔をかけるまでと麻酔が切れて目が覚めてからでは、何か違いがありますか?
全身麻酔と静脈麻酔では、「寝てしまう」という意味では同じだと思うのですが、麻酔をかけるまでと麻酔が切れて目が覚めてからでは、何か違いがありますか?20代 | 女性
医師の回答
オトガイ形成や中抜きなどの骨切り術や脂肪吸引などは静脈注射で、頬骨骨切り、エラ削り、Vライン、セットバックといった大きな骨の手術は全身麻酔で行います。
全身麻酔と静脈麻酔は、「寝てしまう」という点では似ていますが、麻酔の導入方法や覚醒時の状態にはいくつかの違いがあります。
全身麻酔は、静脈注射や吸入麻酔薬を用いて意識を完全に消失させ、筋肉を弛緩させる方法です。このため、気管挿管や人工呼吸が必要になる場合が多く、医師が呼吸や循環を全面的に管理します。長時間にわたる手術や複雑な処置に適している反面、覚醒後には頭がぼーっとした感じや眠気だるさの回復に時間がかかることがあります。通常3から4時間ほど休んでから帰宅となります。
一方、静脈麻酔は点滴を通じて薬剤を投与し、深い鎮静状態にする方法です。患者の自発呼吸が保たれるので、気管挿管を必要としないため、全身麻酔に比べて体への負担が軽いのが特徴です。このため、短時間の処置や低侵襲な手術に適しています。覚醒も比較的早く、辛さが少ない傾向があります。静脈麻酔は全身麻酔よりも回復が速く、通常は1から2時間くらいで帰宅できることが多いです。
これらの麻酔法は、手術の内容や健康状態、ご希望などを考慮して選択いたします。