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ガミースマイルになる原因は?
笑うと上顎の歯茎が丸見えです。ガミースマイルです。すごく悩んでいます。 子供のころからそうだったと思うのですが、大人になってからはとくに目立つような気がします。 歯医者さんでは、歯茎を減らして、歯と歯茎の境目の位置を上げて上唇に近づける方法がある、と言われましたが、私はそもそも歯も大きい方なので、これ以上歯を大きくはできません。 ガミースマイルを治すには、他にどんな方法がありますか?
医師の回答
ガミースマイルの原因には、歯が原因、歯以外の原因それらが合併しているパターンとあります。
1 歯が原因
前歯が過剰に飛び出ている
歯が短い(歯冠長が短い)
歯茎が増殖している
2 歯以外が原因
上顎の骨が大きい、出ている
唇が過剰に持ち上がってしまう
上唇が短い
治療としては、歯で治す場合は歯冠長延長という方法があります。歯茎を炭酸ガスレーザーなどでけずって歯茎に埋まっている歯を剥き出しにしたりさらにセラミックを被せて歯の長さを長く見せます。審美歯科で治療することが多いです。いわゆる出っ歯の状態は歯列矯正をします。歯茎の異常な盛り上がりは口腔外科で外科的手術をすることもあります。
上顎の骨が大きな場合や飛び出ている場合は、骨切り手術による治療(上顎のセットバック手術)をします。前から数えて4番目の歯を抜いて、その分後ろに歯茎ごと下げます。上顎が過剰に出過ぎている場合は上だけのセットバックで治療できますが、上下とも出ている場合は上下のセットバック手術が必要になります。
唇が笑うと過剰に持ち上がってしまうかたや、骨の手術まではしたくないかたの場合は粘膜切除術という方法やボトックス注射で治療をすることになります。
粘膜切除という手術は、上歯茎の粘膜と上唇の粘膜を切除して本を閉じるようにぴたっと縫い合わせてしまう手術です。そうすることで笑った時に過剰に唇が上に上がらなくなりガミースマイルが改善します。また、上唇鼻翼挙筋という筋肉にボトックス注射をすることで筋肉の働きを弱め、ガミースマイルを治療することもできます。ボトックス注射の場合は、4から6ヶ月すると効果が薄れますが、たとえば4ヶ月ごとに5回くらい繰り返すと筋肉そのものが廃用性萎縮という状態となり復活しにくくなります。
当院では、顎のセットバック手術や、粘膜切除を得意としています。歯科の治療が必要な場合はクリニックを紹介することも可能です。まずは、状態をおみせいただくと良いと思います。