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ほうれい線が気になります。なんとかしたいです。
ほうれい線が気になります。なんとかしたいと思うのですが、色々ありすぎて決められないでいます。 脂肪吸引だとシワが目立ちそうだし、切るタイプのフェイスリフトは傷跡が目立ちそうだし、ヒアルロン酸を入れたら太って見えそうだし、、、などとずっとぐるぐる考えてしまいます。
医師の回答
ほうれい線の治療は以下の4つに分かれます。
1:注入系の治療
2:引上げ系の治療
3:メーラー脂肪の減量
4:貴族手術
1:注入系の治療
ヒアルロン酸、脂肪、PRP(多血小板血漿)などが一般的です。ヒアルロン酸は吸収されてしまうので、数ヶ月おきに注入を繰り返さないといけないデメリットがありますが、注射するだけなので比較的手軽であるというメリットもあります。脂肪は、注入したものが全て定着するわけではありませんが半分以上は定着するので、ずっと入れ続ける必要がないというメリットがありますが、脂肪を吸引する箇所に腫れ浮腫み、内出血や痛みなどのダウンタイムがあるというデメリット、まれですがシコリができるというデメリットもあります。PRPは、深いシワには効果が薄いですが、浅いシワや小ジワやちりめんジワには効果を発揮します。当院では、注入系の脂肪では、脂肪注入の症例が多いです。また、ほうれい線の小ジワにはPRPも組み合わせて行うこともあります。
2:引上げ系の治療
糸によるリフトアップ、切開リフトがあげられます。糸リフトは半年から1年に1回くらいで継続をしないと効果を保てないというデメリットがありますが、傷跡がめだたないというメリットがあります。切開リフトは、皮膚を切開しないといけませんが、リフトアップ効果は高いです。当院では、こめかみリフトといって、こめかみからもみあげにかけての頭髪の生え際を切開してリフトを行います。形成外科の連続切除という方法を応用して1回目をして半年あけて2回目をするとその患者さんの現時点での最大限の皮膚を切除できるという方法です。人によっては、1回で終了する場合もあります。また、後述する脂肪吸引とあわせて糸でリフトするという方法もあり、こちらは糸リフトよりは効果を高く持続を長くしたいけども、切るリフトまでは踏み切れないというかたに行う方法です。脂肪吸引をすると皮膚が下の組織から離れますのでそのタイミングで糸リフトで皮膚を上に引き上げると、引き上がったところで皮膚が下の組織と再癒着して引き上がった状態をキープするという方法です。
3:メーラー脂肪の減量
脂肪溶解注射、脂肪吸引を用いで、メーラーファットを減量するとこで法令線を薄くする方法です。メーラーファットというのは、法令線の上に乗っかる脂肪のことです。ちょうどゴルゴ線と法令線に挟まれたエリアに存在します。この脂肪を小さくすることで法令線との落差が低くなり法令線が目立ちにくくなります。脂肪溶解注射は程度にもよりますが、3回から5回程度、脂肪吸引に関しては、1回でいいのですが、皮膚のあまりが出そうなケースには糸リフトと併用して行うことがあります。
4:貴族手術
当院では、真皮脂肪、肋軟骨、ハイドロキシアパタイトの3つから選択できます。真皮脂肪というのは、お尻の下のしわのあたりや陰部など目立たない箇所から皮膚に皮下脂肪をつけた状態で切り出してきて、それを移植する方法です。肋軟骨は、右の胸から肋骨の軟骨部分をいただいて、それをボーンミルという砕く装置で細かくして皮下に移植する方法です。ハイドロキシアパタイトというのは人工骨のペーストで、ご自身の骨に盛り付けて法令線を埋めます。この手術は口の中から行います。法令線を埋めるだけであれば真皮脂肪や肋軟骨、法令線を埋めてかつ鼻も土台から持ち上げたいような場合はハイドロキシアパタイトが適しています。鼻の手術で肋軟骨を利用することがあるので、そのときについでに法令線も埋めたい希望の方もおられますがその際は肋軟骨を利用します。
どの治療が適しているかは、患者さんそれぞれ異なるので
診察をして、くわしく悩みをうかがったうえで、治療のご提案をしています。