脂肪注入豊胸でしこりができる原因|予防法・治療法の完全ガイド
- 丸山院長監修
脂肪注入豊胸に興味を持ちつつも「しこりができるのが怖い…」と迷っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
脂肪注入豊胸の施術ではしこりが必ずできるわけではなく、施術の工夫によってしこりの発生リスクの軽減を図ることができます。
そこで本記事では、「脂肪注入豊胸のしこりとは何か」「なぜできるのか」「作らないためにどうすべきか」などの内容を紹介します。
脂肪注入豊胸後に注意すべき点については以下の動画で詳しくお話ししていますので、脂肪注入豊胸を検討されている方はあわせてご覧ください。
(※しこりについては3:30辺りからお話ししています)
目次
脂肪注入豊胸のしこりとは?
脂肪注入豊胸の施術後にできるしこりは、以下の種類に分かれます。
しこりの種類 | 特徴 |
---|---|
オイルシスト | 壊死した脂肪がオイル状になって満たされた状態。 |
充実性 | 脂肪細胞の膜が壊れずに壊死して細胞の形を保っている状態。 |
石灰化 | 脂肪細胞の膜にカルシウムの結晶が沈着して石のように硬くなった状態。 |
瘢痕(はんこん) | 細胞の壊死や感染、炎症が原因で瘢痕が生じる。
瘢痕組織は硬く、乳房の変形や見た目に分かるシコリの原因となる。 |
しこりの種類によって治療方法が異なりますので、エコー検査でしこりの状態を確認して適切な治療方法を選択をすることが重要です。
この後の項目で、「しこりができる原因」や「しこりを作らないポイント」について解説していきます。
脂肪注入豊胸でしこりができる原因
脂肪注入豊胸でしこりができる原因は、以下の通りです。
- 不純物が含まれていた
- 1箇所にまとめて注入した
- 一度に大量の脂肪を注入した
それぞれの原因について詳しく解説していきます。
不純物が含まれていた
注入する脂肪に不純物が含まれていると、脂肪注入豊胸によってしこりができることがあります。
脂肪を注入するときに混ざることがある不純物は、主に以下の通りです。
- 血液
- 麻酔液
- 老化細胞
- 死活細胞
上記の不純物は、体から「異物」と認識されることがあります。
体が異物として認識した場合、不純物は被膜によって表面を覆われてしこりとなります。
1箇所にまとめて注入した
脂肪を1箇所にまとめて注入すると、バスト内で「塊(かたまり)」が形成されます。
その塊の中央部分の脂肪は酸素や栄養素が届きにくくなり、不足した脂肪が壊死する可能性が高まります。
壊死した脂肪は最終的にしこりへと変化してしまうでしょう。
一度に大量の脂肪を注入した
一度に大量の脂肪を注入すると、分散して注入しても脂肪の大きな塊ができやすくなります。
この塊が形成されると、「1箇所にまとめて注入した場合」と同じように中央部分の脂肪が壊死し、しこりになる可能性があります。
さらに、脂肪を約2mm以上の塊で注入すると中央部分に栄養や酸素が届きにくくなる恐れがあるため、注意が必要です。
しこりができる原因には個人差がありますので、「しこりがどの原因か気になっている方」は当院・銀座マイアミ美容外科までお問い合わせいただければと思います。
脂肪注入豊胸でしこりを作らないポイント
脂肪注入豊胸でしこりを作らないためのポイントは、以下の通りです。
- 1回に多くの脂肪を入れない
- 塊で入れずに少しずつ注入する
- 注入する箇所をまんべんなく行き渡らせる
それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
1回に多くの脂肪を入れない
脂肪注入豊胸でしこりを作らないためには、1回に多くの脂肪を入れないことも重要です。
目安としては、1回の施術で注入する脂肪を片胸150~200cc程度に抑えることが推奨されます。
当院の「ばれない豊胸」というメニューでも、患者様の乳房の伸び方によって上記の量から調整して脂肪を注入しています。
「ばれない豊胸」で期待できるバストアップのサイズは、約0.5~1カップです。
シリコンバック豊胸のように一度に大きくサイズをアップさせることはできませんが、その分バレにくく自然なバストアップを図れます。
塊で入れずに少しずつ注入する
同じ量の脂肪でも塊で入れずに少しずつ注入することにより、しこりの発生リスクの軽減を図ることが可能です。
具体的な方法としては、「細い注入針」を用いることで、多くの脂肪が一度に入り込まないようにします。
少しずつ注入する手法は「マルチプルインジェクション」と呼ばれており、しこりの回避の有効性は医学的な根拠に裏付けられています。[注]
[注]
・Degeneration, regeneration, and cicatrization after fat grafting: dynamic total tissue remodeling during the first 3 months.(PRS, 2014)
・How does fat survive and remodel after grafting?(Clin Plast Surg, 2015)
注入する箇所をまんべんなく行き渡らせる
注入する箇所を分散させてバスト全体にまんべんなく行き渡らせることで、壊死する脂肪がより少なくなってしこりができるリスクの軽減を図れます。
具体的には、以下のよう点を意識して脂肪を注入します。
- 乳腺内に注入しないこと
- 乳房の脂肪層を中心に脂肪を注入すること
- 0.2mL以内の小さな粒状で脂肪を注入すること
上記の手法は「コールマンテクニック」と呼ばれています。[注]
[注] Structural fat grafting: more than a permanent filler.(PRS, 2006)
脂肪注入の安全性を再認識させるに至った画期的な技術で、当院でも用いる合併症の低い注入方法です。
脂肪注入豊胸でしこりを防ぐクリニックの選び方
「脂肪注入豊胸でしこりを防ぐためのクリニックの選び方」は以下の通りです。
- 超音波検査ができる設備を備えている
- 形成外科の技術を持った医師が執刀する
- 執刀医自身がカウンセリングも行ってくれる
それぞれの選び方について詳しく解説していきます。
超音波検査ができる設備を備えている
万が一、豊胸施術後にしこりができた場合は、「超音波検査」でしこりの状態を詳しく調べる必要があります。
しこりの除去は施術を担当した執刀医やクリニックが責任を持って行うべきであり、クリニックに超音波検査の設備が整っていることは重要なポイントです。
また、しこりができていない場合でも、以前に他院で豊胸術を受けた患者様は、現在のバスト内の状態を確認するために超音波検査が求められることがあります。
形成外科の技術を持った医師が執刀する
形成外科の技術を持った医師が手術を担当していることも重要です。
形成外科とは「事故や病気で崩れた身体表面を改善する外科」で、美容外科も元々形成外科から派生しています。[注]
美容外科で用いられている技術の多くは形成外科の技術をベースとしているため、豊胸を含めた美容整形で医師を探す際には「形成外科専門医」という資格を持っている医師の中から選ぶことをおすすめします。[注]
[注] 一般社団法人 日本形成外科学会:形成外科 専門医制度
執刀医自身がカウンセリングも行ってくれる
執刀医自身がカウンセリングを担当している場合には、以下の理由で脂肪注入豊胸の施術におけるしこりの軽減が期待できます。
- 医師が自ら提案した施術を自ら行えて強い責任を持てる
- 術前にバストの状態を把握できて当日の施術がスムーズになる
なお、当院・銀座マイアミ美容外科の医師は全員が形成外科専門医で、執刀医が自らカウンセリングを担当しており、超音波検査の設備も備えています。
カウンセリング・メール相談・LINE相談のいずれの方法でも医師が直接ご対応しており、ご利用は完全無料です。
まだ施術を受けるかどうか迷っている段階でも問題なくご利用いただけますので、どのようなことでもぜひお気軽にご相談ください。
万が一脂肪注入豊胸でしこりができた場合には
万が一脂肪注入豊胸によってしこりができてしまった場合には、しこりを除去する再施術が必要です。
再施術を受ける際には必ず「脂肪注入豊胸でしこりを防ぐクリニックの選び方」の項目で挙げた、以下の特徴を持つクリニックを選ぶようにしましょう。
- 超音波検査ができる設備を備えている
- 形成外科の技術を持った医師が執刀する
- 執刀医自身がカウンセリングも行ってくれる
当院・銀座マイアミ美容外科は上記の条件を全て満たしており、豊胸のお悩みに関して「美容外科トラブル・セカンドオピニオン外来」でご相談できる対応も受け付けております。
「しこりができてしまったけど、どのクリニックに相談すれば良いかわからない…」とお悩みの方は、ぜひ一度当院までご相談ください。
脂肪注入豊胸のしこりについてよくある質問
脂肪注入豊胸のしこりについてよくいただく質問は、以下の通りです。
- 脂肪注入豊胸のしこりは乳がんになりますか?
- 脂肪注入豊胸のしこりはマッサージで消えますか?
- 脂肪豊胸のしこりはどうやって除去するのでしょうか?
それぞれの質問に詳しくお答えしていきます。
脂肪注入豊胸のしこりは乳がんになりますか?
脂肪注入豊胸のしこりと乳がんには、関係性がありません。
しこりも含めた脂肪注入豊胸全般と乳がんについて、関係性の要点をまとめると以下の通りです。
- 関係性があるという報告は今日までなされていない
- 「乳がんの再発への影響」については「影響がない」という報告がなされている
2010年のDr. Rigottiによる研究では、脂肪注入による乳房再建の1,000症例を調査した結果、乳がんの再発への影響は見られなかったことが報告されました。[注]
さらに、2016年には形成外科専門誌『PRS』に掲載された論文でも、脂肪注入が乳がんの再発に影響しない可能性が示唆されています。[注]
上記の論文では、調査対象者を以下の3つのグループに分け、乳がんの発症率を長期比較しました。
- 乳がんの手術後に脂肪注入をしたグループ
- 乳がんの手術後に脂肪注入をしていないグループ
- 乳がんにかかっておらず脂肪注入をしたグループ
結果、3つのグループで乳がん発症率の差はなかったことが報告されました。
上記の結果は、以下の内容を示唆しています。
- 乳がんの手術後に脂肪注入をしてもしなくても「再発率は変わらない」
- 脂肪注入をした人が乳がんにかかっていなくても手術後でも「発症率は変わらない」
上の2つの内容をまとめると「乳がんの再発に脂肪注入は関係していない」という可能性が示唆されます。
以上のデータは乳がんの再発に関する内容ですが、「再発に関係しない」とすれば「発症にも関係しない」可能性があるでしょう。
脂肪注入豊胸のしこりはマッサージで消えますか?
脂肪注入豊胸のしこりは、マッサージでは消えません。
逆に、しこりを押しつぶしてしまい、内容物が漏れ出して炎症を起こすリスクがあります。
炎症が起きれば腫れや痛みなどの症状が起きる可能性があり、しこりに対するマッサージは推奨できません。
万が一しこりを押しつぶしてしまって腫れや痛みなどの症状が出てしまった場合には、エコー検査(超音波検査)による診断と治療を受けることが必要です。
脂肪豊胸のしこりはどうやって除去するのでしょうか?
脂肪注入豊胸によってできたしこりは、以下のいずれかの方法によって除去します。
- 穿刺
- 吸引
- 切開手術
穿刺と注射器で吸い出すことで、吸引は脂肪吸引と同様にカニューレ(管)などを用いて行います。
以下の症状を起こしたしこりについては、吸引で除去できず切開手術での除去が必要です。
- 石灰化
- 瘢痕(はんこん)
当院・銀座マイアミ美容外科では、除去も含めた豊胸術の他院修正全般でも十分な実績を持っていますので、しこりの除去にとどまらず、あらためてバストを綺麗に形成し直すことも可能です。
当院のカウンセリング・メール相談・LINE相談は全て無料で医師が直接ご対応していますので、ぜひお気軽にご相談ください。
【まとめ】脂肪注入豊胸におけるしこりの予防や治療はご相談ください
当院・銀座マイアミ美容外科では、「脂肪注入豊胸によってできたしこりの治療」や「しこりの予防を図りながらの脂肪注入豊胸の施術」が可能です。
執刀医は全員が形成外科専門医であり、しこりの除去やしこりができにくい脂肪注入豊胸を行う上で必要は技術や経験を十分に有しています。
また、術後は24時間医師と直接連絡を取れる緊急連絡先を完備しており、必要な場合には深夜でも緊急手術などの対応が可能です。
無料カウンセリング・無料メール相談・無料LINE相談のいずれも医師が直接ご対応していますので、ぜひお気軽にご相談ください。
このコラムを監修したドクター
経歴
-
- 1978年
- 愛知県豊橋市生まれ
-
- 2004年
- 昭和大学医学部卒業
-
- 2004年
- 聖隷浜松病院 勤務
-
- 2007年
- 昭和大学形成外科学教室 入局
-
- 2013年
- 昭和大学藤が丘病院形成外科 講師
-
- 2014年
- 他院 大手美容外科 入職
-
- 2015年
- 同院 統括院長就任
-
- 2017年
- 銀座マイアミ美容外科 開院
-
- 2018年
- 医療法人社団形星会 理事長就任
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