タトゥーの消し方の種類とは？完全に消し去ることは不可能？

タトゥーを入れたときには良かったものの、今はきれいに消し去りたいと思っている方もいるでしょう。

タトゥーが入っているとMRI検査を受けられないので、検査できずに悩む場合もあります。

タトゥーを消すことはできますが、完全に消せる方法は限られています。

この記事では、タトゥーの消し方の種類や、タトゥーを除去する時の注意点などについて詳しく紹介します。

タトゥー除去に関して検討している方やお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。

タトゥーの消し方の種類

タトゥーの消し方・タトゥー除去の施術の種類は、以下の4種類です。

それぞれの除去方法についてご説明していきます。

レーザー照射治療

タトゥーを消す方法として、まず挙げられるのがレーザー照射治療です。
レーザー照射は脱毛やシミ取り治療などにも使われる施術方法です。レーザー照射治療ではタトゥーが入っている部分に医療用レーザーを照射し、色素を粉砕します。

粉砕された色素はマクロファージという体内細胞によって分解されることで、少しずつ量が減り、最終的にタトゥーが消えるという仕組みになります。

切除法

切除法は、名前のとおりタトゥー部分を切り取り、皮膚を引っ張り合わせて縫う施術方法です。

切除法では深い部分までメスを入れて切り取るので、掘りが深いタトゥーでも消すことが可能です。分割切除であれば大きさのあるタトゥーも除去できますが、大きさには限界があるため、どんなタトゥーでも治療できるという治療法ではありません。

植皮法

植皮法は、健康で傷のない皮膚をタトゥー部分に移植する治療です。

治療の種類は採取した皮膚をメッシュ状に引き伸ばす「メッシュ植皮」、そのまま移植する「シート移植」、皮膚を細かく刻んで移植する「パッチ植皮」の3つがあります。

ダウンタイムが長いうえに高額な費用がかかりますが、広範囲のタトゥーでも消すことが可能な傾向にあります。

削皮法

削皮法は、タトゥー部分を医療用カミソリで除去するタトゥー除去施術です。

表面部分だけを削皮するので、墨が混ざっていない新しい皮膚が再生されることで、周りの皮膚とタトゥーがあった部分が同化します。ただし、表面しか削皮できないため、深層部まで墨が入っている場合はうっすらと残る場合があります。

広範囲のタトゥーにも対応している治療法ですが、1回の治療で削皮できる範囲は限られているため、タトゥーの大きさによっては除去までに時間がかかる可能性もあるでしょう。

タトゥーを完全に消し去ることは可能なの？

美容クリニックの施術では、タトゥーを完全に消し去ることを期待できるでしょう。ただし、4つのタトゥーの消し方の中で、レーザー照射治療は完全にタトゥーを除去することができません。

切除法、植皮法、削皮法では美容外科手術によってタトゥーが入っている部分を取り除きます。外科手術ではメスを入れるので体の負担が大きい施術ですが、タトゥーのない体にできる可能性が高い施術方法です。

しかし、レーザー照射治療はタトゥーの色素成分を分解して薄くする施術であり、レーザーを繰り返し照射することで徐々に色素を減らして目立たなくします。見た目ではタトゥーを入れていたとは分からない程度まで改善できる場合もありますが、完全に除去できる方法ではありません。

タトゥー除去をするときには目的に合わせて消し方を選ぶことが大切です。タトゥーが目立たなくなれば良い方にとっては、レーザー照射治療は外科手術に比べて体の負担が小さいので施術を受けやすいでしょう。完全に消し去りたいという強い思いがある方には切除法や削皮法などの外科手術をする必要があります。それぞれのメリット、デメリットをよく理解したうえで施術を選択することが重要です。

タトゥー除去のデメリット

反社会的なイメージのあるタトゥーを除去すれば、温泉でも海でもサウナでも気にすることなく入れます。

ただし、除去をすることにはデメリットもあるため、しっかりと確認しましょう。

タトゥー除去を行うことのデメリットは、以下の通りです。

それぞれのデメリットについて、詳しく解説していきます。

タトゥー除去には高い費用がかかる

基本的に、どの治療法でもタトゥー除去には高額な費用がかかります。

レーザー照射治療でも1回の価格は安く感じますが、完全に消えるまで繰り返し治療を行うと他の治療法と同じくらいの費用になってしまう可能性もあるため注意しましょう。

強い痛みや後遺症のリスクがある

切除法は皮膚を縫合しますし、植皮法も皮膚を切り取って縫い合わせる施術を行います。

そのため術後しばらくは痛みも感じたり、皮膚が壊死したり、引きつったりする後遺症のリスクもあるため、日常生活に支障が出てしまう可能性があることをしっかりと理解しておきましょう。

タトゥー除去を受ける際のポイント

タトゥー除去の施術を受ける際には、以下の点を確認しておきましょう。

それぞれ詳しく解説していきます。

タトゥーの大きさや状態に合った治療法を選ぶ

タトゥーの大きさや状態に合わせて適切な消し方を選ぶことが大切です。小さなタトゥーであればレーザー照射治療で除去できる可能性は高いでしょう。しかし、広範囲にタトゥーを入れている場合には、レーザー照射治療では時間も費用もかかります。

レーザー照射治療以外の外科施術によるタトゥー除去では、広範囲に広がっているタトゥーもまとめて除去することが期待できます。ただし、外科手術は出血を伴う施術なので体の状態によっては適用が難しい場合があるため、医師と相談して適切な治療法を選びましょう。

医師の実績や口コミを確認する

タトゥーの消し方は、実績のある医師に相談して決めることが大切です。タトゥーの深さや状態に合わせて適切な施術を選べる医師に相談すれば、納得できる施術を受けることが期待できるでしょう。

タトゥーの除去の実績はクリニックの公式サイトで公開されている場合が多いため、確認してみましょう。症例写真で実績が紹介されていると、タトゥーの除去を依頼したときにどんな姿になるかをイメージしやすくなります。

また、SNSやブログを通してタトゥー除去の施術を受けたユーザーの口コミを確認することもおすすめです。実際にタトゥーを消してどう感じたか、施術がどのような内容だったかを確認することができます。医師の対応についても口コミを参考にして比較すると、信頼できる医師が対応しているクリニックを選べるでしょう。

アフターケアのサポートがあるクリニックを選ぶ

レーザー照射治療でも外科治療でも、治療を受けた後にトラブルが発生する場合があります。アフターケアのサポートがあるクリニックは、トラブルがあったときに対応してくれる可能性が高いでしょう。

レーザー照射治療で治療したときには、肌に炎症が起きてしまう場合もあるため、アフターケアが充実していて炎症を抑える医薬品を処方してもらえるクリニックを選ぶようにしましょう。

また、外科手術でタトゥーを除去したときには、当日から痛みが出てくる可能性もあります。痛み止めを飲んでもつらい場合にも、外用薬を追加処方してもらえれば気になる部分の痛みを抑えられるでしょう。

アフターケアを大切にしているクリニックなら施術後にトラブルが起きても、臨機応変に対応してもらえることが期待できます。タトゥーの除去をするときには施術後に悩みができる可能性を考えて、アフターケアを徹底しているクリニックを選びましょう。

後遺症や傷跡のリスク回避のためにもタトゥー除去は慎重に！

一般的に就職や結婚にあたってはタトゥーを除去する必要があります。
ただし安易にタトゥー除去をしてしまうと、後遺症や傷跡が残る可能性があるので気をつけなくてはいけません。
逆に簡単に消せないこと、完全に消し去るのは難しいことを理解しておけば、いい加減な情報で適当に治療法を選ぶこともないので、タトゥーの状態に適した方法を選択できます。

いずれにしても、タトゥー除去を失敗したからといってやり直すことはできませんから、とことん相談できる医師や信頼できるクリニックを見つけることから始めましょう。

タトゥーの消し方に関するQ＆A

タトゥーを消したいと考えて様々な施術のメリット、デメリットを見ていると疑問が生じるでしょう。ここではタトゥーの消し方についてよくある質問を以下にまとめました。

疑問を解決してタトゥーを消す方法を考えましょう。

タトゥーの入れ方によって消えやすさは違いますか？

タトゥーの入れ方によって、施術による除去のしやすさは変わる場合があります。肌の深い部分までタトゥーを入れたケースと比較すると、肌の浅い部分にタトゥーを入れているケースの方が除去しやすくなります。外科手術で切除しやすく、レーザーも届きやすいからです。

また、レーザーでタトゥーを消すときには、黒や茶色のように色が濃いタトゥーの方が消えやすい傾向にあります。レーザーのエネルギーが効率的に吸収されて、色素の分解が進みやすいからです。

ただ、皮膚がケロイド化しているとレーザー照射治療が難しい場合があります。ケロイド化とは、肌が傷ついたときに治癒する過程で肌が肥大化して厚くなる現象です。

タトゥーを深く入れたときや、同じ部位に繰り返しタトゥーを入れたときにはケロイド化が起こる場合があります。ケロイド化が進行しているとレーザーが肌の深部まで届きにくくなるため、レーザーだけでは消しにくくなります。

タトゥーを消す手術は保険適用ですか？

タトゥーを消す施術は、保険適用外です。

ファッションとしてタトゥーを入れた場合には、除去するときにかかる費用は全額自己負担になります。レーザー照射治療でも外科手術の治療でも、原則として保険は適用されません。

例外として保険が適用されるのが、外傷性刺青です。外傷性刺青とは、事故によって肌に異物が入り込んだ影響でタトゥーと類似した色素沈着が起きることです。本人の意図でタトゥーをしたわけではなく、交通事故でけがをしたときに砂やガラスなどが肌に埋め込まれてしまったときには保険適用で治療を受けられます。

タトゥー除去にいくらかかる？

タトゥー除去にかかる料金は、タトゥーの大きさと施術方法によって異なります。

外科手術ではレーザー照射治療は、他のタトゥー除去施術と比べて、1回の施術料金が高い傾向にあります。レーザー照射治療の相場は1回あたり5万円～20万円、外科手術では15万円～40万円程度が相場です。

当院の料金設定に関しては、料金・費用一覧に記載がありますので併せてご確認ください。

【まとめ】タトゥーの消し方の種類

タトゥーを消すことは可能ですが、タトゥーを入れる前と完全に同じ肌に戻れるということではありません。

主な消し方は外科手術とレーザー治療ですが、それぞれに仕上がりも違いますし、タトゥーの「濃さ」「範囲」「肌の手入れしている状況」などによっても消した後の仕上がりは変わってきます。

タトゥー除去後の状態は、治療方法や医師の技術、アフターケアなどの要素が関わってくるため、タトゥー除去についての知識を持つことが大切です。

当院のタトゥー除去施術に関する詳細は、以下のリンクから確認できますので、ぜひご覧ください。

• 診療内容(タトゥー除去)はこちら
• よくあるご質問(タトゥー除去)はこちら

このコラムを監修したドクター

銀座マイアミ美容外科 ドクター

新井 清信 Kiyonobu Arai

日本専門医機構　形成外科領域専門医

• プロフィールを見る

• 

経歴

• 2013年

  昭和大学医学部卒業

• 2013年

  藤枝市立総合病院　初期研修医

• 2015年

  昭和大学病院　形成外科入局

オススメの施術

レーザー治療

料金・費用

メッセージ

若気の至りでいれてしまって後悔してしまっているかた、多いように思います。一番消しやすい色は黒です。黒の場合はレーザー治療で刺青がなかったかのような皮膚の感じまで持っていける場合もあります。当然、薄くぼかしてある黒は消しやすいです。筋彫りのところは深くインクが入っていたりたくさんインクを使用して濃くなっていることがあるので数回レーザーが必要無ことがあります。１回で確実に取り去るには、切除をするか植皮をするということになりますが、いずれも傷跡が残ります。とはいえ、刺青が入っているよりは傷の方がよいというかたもたくさんいらっしゃいます。当院では、刺青除去の手術を担当するのは形成外科専門医（日本専門医機構）だけです。形成外科は傷をきれいに治すスペシャリストです。